京都市内の森で撮影した生き物の写真を掲載しています。(毎週水曜日に更新)
写真をご利用いただくことも可能です。詳細は利用規約をお読みください。
オオアオイトトンボの交尾
オオアオイトトンボ
メタリックグリーンの体が美しいイトトンボ。体長は5センチほどもあり,イトトンボとしてはかなりの大柄です。池の周辺の森林などに多く,5月中旬から11月頃まで見られます。水辺の木の枝の樹皮に産卵するという変わった習性があり,果樹やクワの枝にも産卵するため,害虫とみなされたこともあるようです。
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コジキイチゴの果実
コジキイチゴ
茎にびっしりと生える赤い棘と毛が特徴的なキイチゴ。茎の高さが1mを超えるほど大きくなり,他の植物に寄りかかります。オレンジ色で目立つ果実は,中が空洞になっており,しかもあまり美味しくないと,いいとこなしです。「乞食苺」と言う不名誉な名前は,この中が空洞の果実を,弥生時代に使われた米を蒸すための土器「甑(こしき)」に見立てた「コシキイチゴ」が訛ったものと言われます。
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カタバミの花と実
カタバミ
道端や庭などにも生える身近な多年草。ハート形の葉っぱの端(片側)が虫食いのように見えるため,「片食み」が名前の由来と言われます。葉はシュウ酸を多く含んでいるため,噛むと酸っぱい味がします。また,葉を揉んで古い十円玉を磨くとピカピカにできますが,これは十円玉表面の酸化銅がシュウ酸と反応して溶けてしまうためです。成熟した果実は動物などが触れると弾け,種子を勢いよく飛ばします。
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ヤマビル
ヤマビル
気が付かないうちに足や首にくっついて血を吸い,登山客を恐怖に陥れるヤマビルです。皮膚を破った後,血液を固まりにくくさせるヒルジンという成分を注入して吸血するため,1~2時間は出血が止まりません。シカやイノシシに付着し,彼らとともに生息域を拡大しているようです。千切ろうと引っ張ってみてもゴムのように伸びるだけで,なかなか太刀打ちできませんが,熱に弱いので,吸血前であれば手のひらで勢いよくコロコロすると固まってポイっとすることができます。
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紫色のホタルブクロ
ホタルブクロ
山間部の人里でも見られる多年草。釣鐘状の大きくて立派な花を,うつむき加減にしおらしく咲かせます。その美しさから,観賞用として栽培もされてきました。花の色は白から赤紫まで変化が大きいのですが,関西には白色のものが多いようです。花の中に蛍を入れて遊んだことが名前の由来とも言われており,実際に入れると幻想的な天然のランプになります。
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サワガニ
サワガニ
一生を淡水域で過ごす純淡水生のカニ。沢の近くなどを歩いている姿もよく見られますが,陸上にいる時は口から泡を吹き,泡の水分を経由して呼吸しているようです。きれいな水にしか住めないので,指標生物として利用されます。食材としても優秀で,唐揚げなどにして美味しく食べることもできますが,ウェステルマン肺吸虫という危険な寄生虫を持っているので,しっかりと加熱し,使用した調理器具も消毒しましょう。
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ギンリョウソウ
ギンリョウソウ
漢字で書くと「銀竜草」。葉緑素を持たず白く透き通った幻想的な姿が特徴で,ユウレイタケとも呼ばれます。森林内でもひときわ目立つ美しい植物ですが,意外にもその生態は,共生する菌類を経由して他の植物から栄養を得るという,寄生に近いものです。湿り気のある腐植質の場所でよく見られます。花が終わり果実が膨らむと,“不気味な目玉の化け物”という正体が明らかに…。
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ツマグロオオヨコバイ
ツマグロオオヨコバイ
カラフルな黄色いボディーと黒い斑点が目立つヨコバイ。「ヨコバイ」は「横這」で,移動するとき横に這うように歩くことに因みます。着物の裾(褄)に当たる翅の端が黒く,かつ体が大きいことから「褄黒大横這」です。その色彩と形から「バナナムシ」の愛称で親しまれていますが,実は様々な植物から吸汁する農業害虫という裏の顔も併せ持っています。
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小さなタゴガエル
タゴガエル
山に棲むカエルです。水辺の岩の隙間などに身を隠しながら「グゥ,グゥ」「ゴッゴッ」と低い声で鳴きます。人気(ひとけ)のない山中で,どこからともなくこのカエルの鳴き声が聞こえてくると,ちょっと不気味です。伏流水に産卵するという珍しい習性を持ち,孵化したオタマジャクシは餌を食べず,体内に蓄えた卵黄の栄養だけで成長します。同じく山に棲むヤマアカガエルに似ていますが,口周りの模様や水かきなどで見分けられます。
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ヒカゲノカズラ
ヒカゲノカズラ
地を這うように伸びる多年草です。名前に反して日当たりの良い場所に生育します。日本神話に登場する天岩戸(あめのいわと)の前でアメノウズメが踊った際に身に着けていたと言われており,現在でも伏見稲荷大社の大山祭など,神事に使われています。また,胞子(石松子(せきしょうし)と呼ばれています)が丸薬の衣や人工授粉用花粉の増量剤,マスクの性能試験などに利用されるなど,神事から工業まで広く役立っている珍しい植物です。
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コシアブラの黄葉
コシアブラ
枝先で掌のように広がる5枚の葉が特徴的な落葉高木。新芽が食用にされ,山菜の女王とも呼ばれます。ウコギ科特有の豊かな香りとセリのような爽やかな苦みが特徴で,天ぷらやおひたしにして食べるのがお勧めです。名前の由来については「漉し油」「越油」など諸説ありますが,いずれも古代に鎧などの武具を金色に塗り上げる為に使用された塗料「金漆(ごんぜつ)」の原料となったことに由来するようです。
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クロモジの花
クロモジ
日本固有の落葉低木。枝に出てくる黒い斑点模様を文字に見立て,「黒文字」の名前が付けられました。枝や葉に爽やかな香りがあり,高級楊枝の材料とされてきたほか,お茶やアロマオイルの抽出,ジンの香りづけなど広く利用されています。体を温め,胃腸の働きを整える効能もあり,商業利用の面からも注目度の高い国産ハーブです。
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