京都市内の森で撮影した生き物の写真を掲載しています。(毎週水曜日に更新)
写真をご利用いただくことも可能です。詳細は利用規約をお読みください。
小さな花をたくさんつけるコバノガマズミ
コバノガマズミ
日当たりの良い林内で,やや乾いた場所に生育します。よく似たガマズミとの違いは,葉の根元に小さな葉のような托葉があり,比較的葉が小さいこと。低木で花を咲かせ,実がなるので,人目を惹きます。花の蜜や実を求めて集まってくる様々な鳥や虫を観察できることも魅力です。ガマズミと同様,実は食べることができ,甘酸っぱい味がします。焼酎などにつけておくと真紅の果実酒になります。
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華やかに花をつけるクロバイ
クロバイ
照葉樹林に見られる常緑小高木。京都三山にもふつうにみられる種で,4~5月にかけて,白い筒状の花をつけ,遠目からみると白い綿を全身にまとっているかのように見えます。材質は柔らかく,比較的容易に伐ることができます。アルミニウム分を含み,木灰は媒染剤として染色に利用できます。
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日光浴するマムシ
マムシ(ニホンマムシ)
本州の毒ヘビ代表選手。60cm程度と体が小さいため毒の量は少ないのですが,毒自体は非常に強力です。出血毒なので致死率は低いですが,腫れて激しく痛みます。とはいえ,積極的に噛みついてくる凶暴な生き物ではないので,いじめないでくださいね。卵ではなく子ヘビを産む「卵胎生」という珍しい性質も持っています。ちなみに,関西では鰻丼のことを「まむし」と呼びますが,本項のマムシとは関係が無いようです。
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アオハダの実を食べに来たコガラ
コガラ
コガラの特徴としてよく挙げられるのは,ベレー帽を被っているように見える頭の模様です。同じシジュウカラ科のハシブトガラと非常によく似た見た目をしていますが,ハシブトガラが軽やかでスタッカートの利いた鳴き声であるのに対し,コガラは「フィーフィーフィー」といった柔らかな口笛のような鳴き声をしています。また,果実から器用に種子だけを取り出し果肉は捨ててしまうという,結構グルメなところもあります。
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クダホコリの未熟な子実体
クダホコリ
変形菌の1種,クダホコリの子実体です。未熟な子実体は明太子のようですが,食用には適しません。鮮やかな赤色が森林内ではよく目立ちますが,成熟すると地味な茶色になります。ちなみに,変形菌とは,アメーバのように動き(変形体),キノコのように子実体をつくる変わった生き物です。変形体は1m以上に巨大化することもあり,秦の始皇帝が不老不死の妙薬として探し求めた「太歳」の正体は変形菌である,という説もあります。
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成長しきったキヌガサタケ
キヌガサタケ
中華料理では高級食材として珍重されるキノコです。白いレースのような見た目が美しいのですが,先端を覆う黒っぽい粘液(グレバ)は,虫を呼び寄せるための匂いを発しており……,つまりは臭いです。食べる場合は匂いが他の部分に付かないように注意しましょう。付いてしまった場合は,水にさらせば匂いを落とせます。シャキシャキした独特の歯ざわりで,スープに入れると美味しく食べられます。
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雪の中のシカ
シカ(ニホンジカ)
外来種を除き,日本国内に生息する唯一のシカ科動物。山林内で慎ましく暮らす動物でしたが,近年は過剰なまでに生息数が増加しており,人里に降りて農作物を食べ荒らす害獣となっています。さらに,森林内でも植物の葉や新芽を食べ荒らしており,植生の単純化や草本類の消失,裸地化などの大きな問題を引き起こしています。シカにどのように対応していくか,このことが日本の森林の未来を左右すると言っても過言ではありません。
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シキミの花
シキミ
墓前や仏前のお供え物として使われる常緑樹です。香気が高いため「ハナノキ」「コウノキ」などとも呼ばれます。全体に毒があり,特に種子は死亡事例もあるほど強い毒性を持ち,法令により劇物に指定されています。墓前に供える風習には,死臭を消す,あるいは芳香と毒性により獣を寄せず遺体を荒らされないようにする目的があったようです。
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チドリノキの花
チドリノキ
山の渓流沿いに自生しています。カエデらしからぬ葉っぱで,一目みるだけでは,クマシデ,サワシバと見間違いそうですが,対になって葉をつけ,プロペラ型の種子をつけることから判別できます。新緑の季節,きれいな水の流れる森の中で,本種はさわやかな森を演出してくれます。落葉する秋も,黄緑になったり黄色くなったりと風合いを楽しめます。別名,ヤマシバカエデで,たき火用の柴として利用されていました。
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木漏れ日の中で輝くヒナウチワカエデ
ヒナウチワカエデ
日当たりの良い山地の谷筋に生育するカエデ。京都市内においては,北部山間部に見られます。観光地周辺では,イロハモミジ,オオモミジが多くありますが,切れ込みの深く繊細な葉の形状や紅葉の美しさはカエデの中でも屈指であり,知っていただきたい樹木の一つです。よく似た種にコハウチワカエデがありますが,生育場所が尾根周辺に限られることや,葉の切れ込みの浅さ,葉の重厚さなどから見分けがつきます。
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赤い実をつけるタラヨウ
タラヨウ
雌雄異株の常緑高木。雑木林や社寺の裏山などに見られ,肉厚の長さ20cmにもなる葉を持ちます。裏面を傷つけると黒く変色する性質があり,乾燥しても黒い部分が残るため「ハガキの木」とされています。タラヨウの葉をハガキとして使うこともできます(本当です)。電子メールの行き交う今の社会に,インパクトのある手紙を送ってみるのはいかがでしょうか。
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