ヒイラギの稚樹 ダウンロード
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フチが棘のように尖った葉が特徴的な常緑樹。古くから魔除けの力があると信じられ,庭木として表鬼門(北東)に植えられてきました。また,季節の変わり目で鬼が現れやすい節分の日には,焼いたイワシの頭と共に門に飾り(柊鰯),ヒイラギの棘とイワシの匂いで鬼を追い払います。これは「焼嗅(やいかがし)」とも呼ばれ,「案山子(かかし)」に転じたという説もあります。
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ヒメジョオン ダウンロード
街中でもよく見かける雑草。北米原産の植物で,幕末に観賞用として輸入されたものが野生化しました。在来植物に悪影響を与える恐れがあり,日本の侵略的外来種ワースト100にも名を連ねています。同じくワースト100の一員「ハルジオン」と混同されがちですが,茎が中空でなく,葉が茎を抱かないのがヒメジョオンです。中国名で「女苑」と呼ばれる「ヒメシオン」に似ていることが名前の由来と言われます。
ミツバ ダウンロード
ミツバ(2) ダウンロード
名前のとおり葉が3つに分かれているセリ科の多年草。爽やかな香りが特徴で,吸い物や親子丼の具などに使われる,和食には欠かせない香味野菜です。スーパーでも普通に売られていますが,野生のものは香りが強く野趣に富んだ味わいを楽しめます。採取の際は,キツネノボタンというよく似た毒草に注意しましょう。柄に毛が生えていてザラザラしているのがキツネノボタンです。
キツネノマゴ ダウンロード
夏の終わりから秋にかけて薄紫色の小さな花をつける一年草です。道端にも生えるため,お散歩しているとたくさん見つけられるかもしれません。控えめな花をつけるキツネノマゴですが,花言葉は「可憐美の極致,女性の美しさの極致,この上なくあなたは愛らしく可愛い」という意味を持っています。プレゼントにそっと添えるにはもってこいの野草です。
アカメガシワの群落 ダウンロード
アカメガシワの群落(2) ダウンロード
アカメガシワの若葉 ダウンロード
先駆性の落葉高木。倒木などで森が開けたとき真っ先に生える樹種で,街中でも生育できるわずかな隙間を見つけて道路脇などに生えています。樹木としては寿命が短く,とにかく空いている生育場所を探し,いち早く群落を形成して種子を散布する戦略で生き残ってきました。赤い若葉が名前の由来ですが,赤いのは葉自体ではなく葉に生えている毛で,擦って毛を除くと普通の葉と同じく緑色になります。
ホオノキの花 ダウンロード
ホオノキの葉 ダウンロード
40cmにもなる大きな葉が特徴的な落葉高木。葉は「朴葉(ほおば)」と呼ばれ,芳香と殺菌作用があるため,食材を包むのに用いられます。京都市の花脊地域では,きな粉をふりかけた豆ごはんを朴葉で包み,田植え作業のお弁当にしていました。また,火に強い性質もあり,飛騨地域には朴葉に味噌とキノコやネギなどを載せて焼く「朴葉味噌」という郷土料理があります。
ヤマボウシの実 ダウンロード
庭木や街路樹としても利用される落葉高木です。白い花びら(本当は総苞片)を法衣に,中央の球(本当は花)を坊主頭に見立てて「山法師」の名がつけられています。熟した実は食べることができ,ビワやマンゴーのような甘さがありますが,シャリシャリ,ジャリジャリとした食感は好みが分かれるかもしれません。
オオイヌノフグリの花 ダウンロード
春先に瑠璃色のきれいな花を咲かせる雑草。道端などいたるところで見られますが,実は帰化植物で,もともとは日本になかった種です。「フグリ」とは陰嚢(キン○マ)のことで,犬の陰嚢に似た果実が由来です。花に因んだ「星の瞳」というロマンチックな別名もあります。「デカい犬のキ○タマ」なんかより,こちらを標準和名にした方がよかったのではないでしょうか。
サンショウ ダウンロード
サンショウの稚樹 ダウンロード
葉や花,果実などいろいろな部位が香辛料として利用される落葉低木。葉は香りと彩りが良く,実は「山椒は小粒でもぴりりと辛い」ということわざがあるように,独特の辛味が特徴です。辛味の元である「サンショオール」は毒性があるので食べ過ぎには気を付けましょう。中国では同属別種のカホクザンショウが利用されており(花椒),中華料理の辛味を表す「麻辣(マーラー)」の「麻」は花椒の痺れるような辛さを指します。
コジキイチゴの果実 ダウンロード
茎にびっしりと生える赤い棘と毛が特徴的なキイチゴ。茎の高さが1mを超えるほど大きくなり,他の植物に寄りかかります。オレンジ色で目立つ果実は,中が空洞になっており,しかもあまり美味しくないと,いいとこなしです。「乞食苺」と言う不名誉な名前は,この中が空洞の果実を,弥生時代に使われた米を蒸すための土器「甑(こしき)」に見立てた「コシキイチゴ」が訛ったものと言われます。
カタバミの花と実 ダウンロード
道端や庭などにも生える身近な多年草。ハート形の葉っぱの端(片側)が虫食いのように見えるため,「片食み」が名前の由来と言われます。葉はシュウ酸を多く含んでいるため,噛むと酸っぱい味がします。また,葉を揉んで古い十円玉を磨くとピカピカにできますが,これは十円玉表面の酸化銅がシュウ酸と反応して溶けてしまうためです。成熟した果実は動物などが触れると弾け,種子を勢いよく飛ばします。
紫色のホタルブクロ ダウンロード
白いホタルブクロ ダウンロード
山間部の人里でも見られる多年草。釣鐘状の大きくて立派な花を,うつむき加減にしおらしく咲かせます。その美しさから,観賞用として栽培もされてきました。花の色は白から赤紫まで変化が大きいのですが,関西には白色のものが多いようです。花の中に蛍を入れて遊んだことが名前の由来とも言われており,実際に入れると幻想的な天然のランプになります。
ギンリョウソウ ダウンロード
ギンリョウソウの正体 ダウンロード
地面から顔を出すギンリョウソウ ダウンロード
漢字で書くと「銀竜草」。葉緑素を持たず白く透き通った幻想的な姿が特徴で,ユウレイタケとも呼ばれます。森林内でもひときわ目立つ美しい植物ですが,意外にもその生態は,共生する菌類を経由して他の植物から栄養を得るという,寄生に近いものです。湿り気のある腐植質の場所でよく見られます。花が終わり果実が膨らむと,“不気味な目玉の化け物”という正体が明らかに…。
コシアブラの黄葉 ダウンロード
コシアブラ新芽 ダウンロード
食べ頃のコシアブラ ダウンロード
枝先で掌のように広がる5枚の葉が特徴的な落葉高木。新芽が食用にされ,山菜の女王とも呼ばれます。ウコギ科特有の豊かな香りとセリのような爽やかな苦みが特徴で,天ぷらやおひたしにして食べるのがお勧めです。名前の由来については「漉し油」「越油」など諸説ありますが,いずれも古代に鎧などの武具を金色に塗り上げる為に使用された塗料「金漆(ごんぜつ)」の原料となったことに由来するようです。
クロモジの花 ダウンロード
クロモジ黄葉 ダウンロード
日本固有の落葉低木。枝に出てくる黒い斑点模様を文字に見立て,「黒文字」の名前が付けられました。枝や葉に爽やかな香りがあり,高級楊枝の材料とされてきたほか,お茶やアロマオイルの抽出,ジンの香りづけなど広く利用されています。体を温め,胃腸の働きを整える効能もあり,商業利用の面からも注目度の高い国産ハーブです。
イカリソウの花 ダウンロード
イカリソウの花2 ダウンロード
花の形が,船を停泊させる錨に似ているから「錨草」。紫色の花は,濃淡の差が大きく,鮮やかな色彩のものから白っぽいものまで幅広く見られます。「淫羊霍(いんようかく)」という名で生薬としても知られ,精力剤としての効果があるほか,冷え性や腰痛にも効くようです。開花期である5~6月頃に葉と茎を刈り取り,乾燥させて利用されます。
アセビの花 ダウンロード
観賞用として人気のある常緑低木。万葉集にもその名が見られ,古くから庭木として親しまれてきました。一方で殺虫剤にも利用された有毒植物でもあり,馬が食べると毒で酔ったようにふらつくことから「馬酔木(あせび)」の名前があります。その毒性によりシカに食べられないため,シカの密度が高い森林で多く見られます。
ノアザミの花 ダウンロード
紫色の細長い花びら(本当は筒状花)が集まった花が特徴的な多年草。春から夏にかけて花を咲かせます。葉や新芽は食用になり,天ぷらなどにして食べられますが,棘が多いので採取の際には怪我をしないよう気を付けましょう。花の中には細長い姿が馬に似ている虫が潜んでおり,「アザミから出てくる馬」に因んで「アザミウマ」という名がつけられています。
ウリカエデの花 ダウンロード
散策道沿いなど明るい林縁部によく見られる落葉樹。葉にイロハモミジのような切れ込みはありませんが,プロペラ型の種子からカエデの仲間だとわかります。4~5月には若葉と共に花を広げ,夏季は小ぶりな葉の緑色が鮮やかで,秋には紅葉と,様々な表情を見せてくれます。ウリハダカエデと同様,樹皮の縦筋模様でも見分けることができます。
アオキの実 ダウンロード
雌雄異株の常緑低木。真冬でも枯れずみずみずしい緑色をしています。3月から5月にかけて小さな紫色の花を咲かせ,雌株には1月頃に赤い実が成ります。庭木として利用されるほか,雑木林に自生しますが,シカの大好物であるため,シカのいる森では少なくなっています。
セントウソウの花 ダウンロード
森林内でよく見られる,日本固有種の多年草。春の訪れを告げるかのように春先に咲く小さな白い花は,花の少ない季節ということも相まって目を引きます。漢字では「仙洞草」と書きますが,由来はよくわかっていないそうです。葉がキンポウゲ科のオウレンに似ていることから,「オウレンダマシ」とも呼ばれます。
タネツケバナの花 ダウンロード
農業とかかわりの深い雑草。田植えに向けて稲の「種」を水に「漬け」発芽させる時期に,田んぼの周りで花を咲かせることが名前の由来です。若葉は食用にすることもでき,アイヌ料理では近縁種の「アイヌワサビ」が香辛料として利用されています。近年,本種によく似た帰化植物「ミチタネツケバナ」が増えており,こちらは果実が直立し,花よりも高くなることで見分けられます。
タカノツメの黄葉 ダウンロード
山地に自生する雌雄異株の落葉小高木です。その名は,冬芽が鷹の爪によく似ていることに由来しています。春の新芽は天ぷらやお浸しなど食用にもされます。その苦みから春らしさを感じられるかもしれません。3出複葉で秋期に美しく黄葉し,森を彩ります。
ソヨゴの花 ダウンロード
山地の林内や林縁部に自生し,庭木としても人気が高い常緑樹です。冬でも青々とした葉が風にそよぐことから,その名がついたとも言われます。葉は,縁にギザギザがなく,波打っているのが特徴です。秋ごろに愛らしい赤い実をつけます。地域によって個体数にばらつきがあり,京都市内においては,山地に多く見られ,ソヨゴだらけの場所もあります。