京都伝統文化の森プロジェクト

お知らせ

2023年12月16日 セミナー

公開シンポジウム「京都の森と文化」を開催しました。

令和5年12月16日(土)に、ひと・まち交流館京都大会議室において、公開シンポジウム「京都の森と文化」を開催しました。

 

本シンポジウムは、本協議会が発刊した書籍「京都の森と文化」を基に、設立から15年間の取組と今後の展望などを報告する内容で、第1部講演「京都の森のすがた」、第2部講演「京都の森と人とのかかわり」、第3部パネルディスカッション「京都の森と文化」の3部構成で開催し、当日は129名の方に御参加いただきました。

 

第1部「京都の森のすがた」では、京都三山が現在の姿になるまでの背景や森林の持つ価値等について、本協議会専門委員4名による講演を行いました。

原田憲一先生より、「京都三山の自然景観と京都盆地の歴史」と題し、京都三山・京都盆地の形成の歴史や地質学的特性について、

高橋義人先生より、「京都三山とまちづくり」と題し、京都三山が都市形成に与える影響等について、

高田研一先生より、「京都の森:現状と東山の森づくり」と題し、人間の活動による京都三山の森林植生・景観の変遷と求められる森づくりについて、

田中和博先生より、「京都の文化的森林景観の創造を目指して」と題し、自然環境の変化による森林への影響と京都三山に求められる文化的役割について、

それぞれお話しいただきました。

 

続く第2部「京都の森と人とのかかわり」では、京都三山が京都の信仰・文化に与えてきた影響について、第1部と同じく4名の本協議会専門委員による講演を行いました。

丘眞奈美先生より、「京都三山に育まれた信仰空間」と題し、京都三山において現在まで続く信仰の歴史について、

鎌田東二先生より、「都と山河」と題し、本協議会の設立経過とこれまでの取組、森林と人の関わりについて、

梶川敏夫先生より、「京都三山に眠る遺跡」と題し、京都三山の各所に存在する遺跡の発見とそれらの考察について、

吉岡洋先生より、「美術と森をめぐって」と題し、“うつろ”から考える森林と日本の文化・芸術のつながりについて、

それぞれお話しいただきました。

 

第3部では、本協議会会長である鎌田東二先生をコーディネーターとして、前2部の登壇者全員が参加してのパネルディスカッションをし、参加者の方からの質疑も交えて京都三山の持つ文化的価値等について意見交換を行いました。

 

 

御参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

協議会では今後もいろいろな取組を行ってまいります。

 

また、本シンポジウムの表題にもなっております、書籍「京都の森と文化」についても現在ナカニシヤ出版さまより発売中です。

京都三山の歴史的・文化的背景、本協議会発足からの活動や今後の展望等について、多くの専門家・関係者に寄稿いただいた一冊となっておりますので、関心をお持ちの方はぜひ御購入ください。

 

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https://www.nakanishiya.co.jp/book/b499379.html ※外部リンク