清水寺から高台寺(10月)

□ 第1回東山森林セミナーを開催しました。

京都伝統文化の森推進協議会(以下,協議会)では,サポーターや活動協力団体の皆様に,もっと東山の森林の現状について知っていただこうと,平成20年9月5日(金)に東山区役所大会議室において,第1回東山森林セミナーを開催しました。
セミナーには,サポーターや活動協力団体の皆様,協議会委員・専門委員,行政関係者など,約60名の参加がありました。

第1回目は「東山の森林の現状と市民の意識」をテーマに,協議会 田中和博森林整備・景観対策専門委員長(京都府立大学大学院教授)に御講演いただき,京都の東山でのシイノキの顕著な分布拡大の原因と問題点や,京都市民の東山の現状についての意識調査結果について,報告していただきました 。

講演においては,

・東山のシイを何とかするのは,喫緊の課題であり,早急に行動に移す必要がある。

→ シイが美しいと感じる人も,木を切ることに反対する人もいる。
  行動を起こすには人々の理解を得ないといけない。清水寺の裏山での事例などを
  示し,市民の理解を得ることが重要である。

→ 市民の意見をまとめるのはほぼ不可能だと思うので,専門家が一定の方針を立て
  て早急に対策を取ることが必要ではないか。


・マツ林が復活するには何年程度かかるのか。

→ マツ林からシイ林になったのは自然の流れであり,現在は土壌に栄養が多すぎる
  ので,放置していてもマツ林は復活しない。


・カシノナガキクイムシの被害も自然現象なので,そのまま放置するのも一つの手法ではないか。虫を完全に撲滅する必要はないのではないか。

→ 去年,被害木を放置した場所では,今年度被害が激増した。
  そのような急激な変化は,災害などの発生の恐れもあり,あまり良くないと思わ
  れる。ソフトランディングが必要。


・東山の森林を回復するのに,金銭で解決するのであれば,募金などで集めれば良い。 お金を出す人は多くいる。

→ どのような山にするのか,樹種や遷移など,様々な課題を十分検討してから,行
  動に移す必要がある。

など,活発な意見交換が行われました。

協議会では,それらの意見も参考に,今後,東山をどのようにするのかの検討を行っていきます。
東山森林セミナーは,今後も定期的に開催し,支援協力者の皆様に森林についての見識を深めていただこうと考えています。



講演
「講演」 金曜日の夜にもかかわらず,
大勢の皆様に参加していただけました。

意見交換
「意見交換」 参加者の皆様の東山に対する
思いが伝わってきました。